介護職が普段から行っている仕事の1つに、身体介助があります。身体介助とは、高齢者の体に直接触れて行う介護のことを指しています。例えば自分1人の力で立ったり歩けない高齢者に寄り添って立ち上がりや歩行の支援を行ったり、入浴や排せつなどその人ができない部分を解除することを指しています。高齢者の状態によっては少し手を添えたり体を支えるだけでいい場合もありますし、介護職が高齢者の動作をほぼ介助しなければいけない場合も少なくありません。このため介護が必要と判断された高齢者にとって介護職の身体介助は必要不可欠なものですし、介護職にとっても仕事の中心となっている業務です。
身体介助の目的は、介助が必要な高齢者の動作を支援することで日常生活を援助することです。そのため高齢者の自立支援の一環として身体介助が仕事に入っている部分もあり、高齢者の自立を阻害するような身体介助はしないように注意しなければいけません。また身体介助はただ高齢者の動作を支援するだけではなく、高齢者の現在の自立度合いを確認して現状ではどの程度の介助が必要なのかアセスメントするための作業でもあります。そのため高齢者にどの程度の身体介助が必要なのか定期的にカンファレンスを行い、その都度関係者で情報を共有しながらサービスを提供していかなければいけないのです。
このような点から、身体介助は介護職の仕事の中でも重要な意味を持っているものだと認識されています。